コルコタは(きっと)良いところ

まだ一日しか滞在していないしホテルの近所しか見ていないが、汚いことは汚いが、悪い印象はもたない。人間も、そう悪い人がいるようには見えない。感じも悪くない。礼儀も知っている人が多い印象。人間は、ネパールよりかなり「マトモ」な感じである。大国の余裕のようなものを感じる。ネパール人のように、しょっちゅう小さなカネの話ばかりしている、ということはあまり無いようだ。(ポイシャ、パイサという言葉が会話の中にどれだけ出てくるかでも推測できる。ネパール人の会話で「ポイシャ」が出てこないことはまずないと言ってもよい)。ネパール人のようなケチな空威張り、不躾な言動、無作法な振る舞いは見かけない。

この地域がムスリムの多い地域だからかも知れないが、ボラれるということも少ない。私は小さなカネをボラれることは気にしない方である。(ただし、ボル時の「行為態様」によっては小さなカネでも許せないことはある。私は行為無価値論。)。露天のジュースやラッシーやブリの店でも、あまりボラれない。初めて入った所で、スモールと言っているのに大きいグラスで出してきて大の料金を取ったところはあったが、2回目からはそういうこともなくなった。2回目から半額になったところもある。一回目、つまり一見の外国人にはボルこともあるのだろう。それはもっともなことで、日本でもやって良いことだ。2回目からは何もなかったように平然と半額(ローカル価格)になったりする。ムスリムとわかる店(店主が白い丸帽子を被っていたり看板にアラビア語があるところ)が正直だと思う。

歩道全体を占拠してテントを張って暮らしている人も、それなりに人間らしい生活をしているように見える。そういうところに綺麗な女の子がいることもある。洗濯に熱心なようである。(ただし洗濯水は下水のようなやや濁った水)。テントの中をちょっと覗くと(あえて覗かなくても見えるが)、男たちが地べたにごろ寝していることもあるが、ベッドがあって整理されている家もある。「壁」に時計が掛けてあったり絵や写真が貼ってあるテントもある。

何より路面電車が新鮮である。なぜかエストニアを思い出した。

空気がキレイなので、カネと気力があれば長く滞在してみたいところである。

インドを長く放浪してネパールに来た旅行者の間には、ネパール人を嫌う人がいるが、なんとなくわかるような気がする。ネパール人は冷たい。ケチでセコく、乞食にもカネをやりたがらないし、サドゥーにも布施せずに追い返す、そのうえ高慢だというのだが、確かにそうかもしれない。ネパールに長くいると自分もケチになって、小さなカネにこだわり、乞食に小銭もやらないようになる。(その放浪者は10年も前にタイで会った人で、インドでサドゥーになり何か月か托鉢生活したことがあるという変人だったが、ネパール人はサドゥーに冷たいそうである)。

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